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オーダーメイド住宅の建設工事費

オーダーメイド型の注文住宅は、ご予算に応じて設計していきます。そのため建設工事費にはとても大きな幅があり、標準価格や標準坪単価のようなものがありません。事前相談の時に個別にご相談下さい。
資金計画を提示していただければ、それに近い事例の写真をお見せして、どれくらいの規模や仕様になりそうかのイメージをつかんでいただきます。その時に敷地の状況(広さ、形状、高低差、前面道路の状況)も合わせて教えていただいた方がより実情に沿った話ができると思います。

以下は工事費に関する色々な情報です。資金計画を考えるときに、多少はご参考になると思います。

1.規模・形状と工事費

住宅規模は工事費に大きく影響します。これにも「標準」はなく、蒼生舎での設計例も30坪未満~100坪以上まで多様です。ビルトイン車庫付、3~4階建て、二世帯住宅などは規模が大きくなりがちです。床面積が大きいほど坪単価は下げやすいのですが、それでも工事費全体は上がります。
坪単価は、平屋>2階<3階 となり、木造<鉄骨造≦RC造となります。また、凹凸のないシンプルな箱型で表面積が小さく、総2階で庇やバルコニーがなく、開口部や間仕切・建具の少ない形状の方が単価は下がります。
初めは「大は小を兼ねる」と思って大きな家を考えがちです。しかし、ちょっとした割り切りや合理的な発想を採り入れてみると、小さな家でも十分豊かな空間にできるかもしれません。所要室を柔軟に考えることはコストダウンにもつながります。

2.敷地と工事費

地域によって敷地にかかる規制は異なり、建設可能な規模・外装仕上・開口部の設計などに制約を与えます。その制約は工事費にも影響を及ぼします。規制の種類は、正確な地名地番を教えていただければ、こちらで調べさせていただきます。
ご自身で確認されたい場合は、敷地所在地の自治体に問い合わせたり、HPで公表されている都市計画図等を見ることで分かります。また、土地購入時の重要事項説明書や不動産情報にも記載があります。

外構・造成費も敷地の個別事情によるところが大きく、数十万円で済むこともあれば、傾斜地などで1000万円以上かかることもあります。また、傾斜地を利用して地階に車庫・玄関をつくる場合は、RC造 又は 混構造にする必要がありますし、床面積も大きくなり工事費はかなり上がります。傾斜地敷地の場合は十分な工事費予算をみておかないと、その敷地の良さが活かしきれないこともあります。
傾斜地敷地の購入をご検討の場合は、土地購入前にご相談して下さる方が良いと思います。

庭やアプローチ・塀などの外構工事のつくり方は、外観のデザインに大きく影響するのですが、意外と費用のかかる部分でもあり、資金計画の段階で予算配分しておくことが必要です。ご希望と全体予算を合わせて検討していきます。

3.仕様と工事費

建築の値段は「材」と「工」の合計です。「材」は使用材料のことで、高い材料を使うと工事費は高くなります。「工」は施工費(手間代)のことで、手間のかかる仕事を増やすと工事費は高くなります。そして、この施工費の比率が高いので、近年は部品を工場生産することで省力化と工期短縮をはかる方法が主流になってきています。確かに、工期が短いことも値段が安いことも、建築主にとってメリットです。
ところが困ったことに、手間のかかる仕事を多用してつくられた住宅はとても魅力的なのです。何度も塗り重ねられた左官壁や、何日もかけて手作りした建具など、職人に手間暇をかけてもらうことでしか作れないものは沢山あります。自然素材を多用すると値段が上がるのも、手間のかかる工事が増えるからともいえます。
建物の仕様は、ご希望と全体予算を調整しながら検討していくことになります。

4.予算と工事費

「注文住宅」はご予算に合わせて設計内容を決めていきます。しかし設計の初期段階では、住宅に対するご希望と予算が一致しないことがよくあります。特に近年は工事費相場が上昇の傾向にあり、上手に理想と現実との折り合いを付けながら進めていくことになります。

① 希望の実現を優先させ、予算を増やす。

② 予算を優先し、ご要望を変化させる。

③ ご要望と予算の両方を少しずつ変更する。

上記のいずれかの方法で調整していくのですが、どの方針で進めるかは毎回本当にケースバイケースです。この方針についても、ご家族で良く話し合っておかれることをお勧めします。

5.設計の自由度と工事費

設計の自由度が高いと、正確な工事費見積りを早い段階では出せなくなります。これがオーダーメイド型注文住宅の不便なところではあります。同じ面積の住宅でも、詳細設計の内容次第で大きく金額が変わってくるからです。
これは規格型注文住宅の標準仕様の見積りがすぐに出るのとは対照的です。(規格型でもオプションを多用すると、内容次第で大きく金額が変わります。)

設計の自由度が高い

工事費の幅が広くなる

詳細設計を進めないと
正確な金額が出ない

工事費を予測しながら
設計を進める

詳細な設計を終えてから
正確な工事費が分かる

という流れは、オーダーメイド型注文住宅では避けられないことです。どうか、ご理解下さい。

特に高級仕様の住宅ほど工事費の予測が難しくなる傾向があります。流通量の少ない材料を使用したり、手間のかかる工法やオリジナル製作のものを多用すると、施工者間による見積金額のバラつきが大きくなり、工事費の予測がしにくくなります。
逆に言えば、できるだけ一般的に多用されている材料や工法の組み合わせでうまくデザインすることで、工事費の予測のブレを小さくすることもできます。

この詳細な設計を終えてから正確な見積りを出す方式は、不便な一方で安心なことでもあります。施工会社との工事請負契約書には、詳細な設計図とそれに呼応した見積明細書が添付されます。工事内容を明確化し共有することは、話の行き違いによるトラブルの防止になります。

6.変動する工事費相場

工事費相場(建設工事における物価のようなものだとお考え下さい)は、社会情勢に応じて年々変動しています。またそれ以外にも、省エネなどの性能を向上させた仕様や設備が普及してきたこと、消費税率の変更、法令の規制強化などもあり、この数年の住宅建設工事費は上昇傾向が続いています。
そのため古い情報(例えば10年前に家を建てた友人の話など)を参考にする場合は、相場変動分の補正を考慮する必要があります。

工務店と各種専門業者が実施設計図(工事・見積用の詳細な設計図)を見ながら、工事に必要な資材購入費と手間代(人件費)を全て拾い集め、それを集計したものがオーダーメイド型注文住宅の見積り金額ですので、工事費相場と連動するることは避けられないのです。

住宅金融支援機構がフラット35(住宅ローン)利用者の所要資金データを集計したものを公表しています。ご興味のある方は こちら からご覧ください。
この中の「注文住宅」の10年間の変動を見ると、住宅面積が徐々に小さくなっているにも係わらず、所要資金が上昇していることがグラフから見て取れます。

7.予算の配分

建物本体だけではなく、外構・造園・造り付け家具・カーテン類などの付帯工事や、置き家具などの調度品も入った状態をイメージし、常に全体を考えながら計画を進めた方が良いと思います。そのために、初めに大まかな予算配分をしておきます。

例えば広い敷地や和風住宅の場合には、外構工事に多めの予算を配分しておくことで、バランスよくデザインされた住宅になります。インテリア重視であれば、お気に入りの家具を買える分のお金を残しておいた方が、楽しい気持ちで暮らせると思います。

とはいえ、総予算には上限があります。もし付帯工事費に予算を多く配分すると、その分本体工事費を減らさなければなりません。あくまで総予算を意識しながらの配分になります。

また、本体工事費の中にも予算の配分があります。デザインや仕上・広さ・性能・便利な機能などの内、重視したいことは人それぞれだと思います。広さを優先すると家が大きくなる分、仕様を少し落として単価を下げなければなりませんし、逆に小さくできればより多くのご要望を採り入れられます。

予算配分を考えることは、家づくりにおいて「何を重視したいか」を考えることでもあります。

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